2.都市における身体の死

私達の身体が自然に属している事は明快な事実である。そして脳は無意識に、 自然に属する身体というものに支配されていることを知っている。それゆえに、 脳が創りだした文化や科学が高度に発達した都市では「死体」(=身体)を見る ことはない。
 都市において、身体(=自然)の復讐によって脳の機能も停止してしまう「死」 という現象は巧妙に隠されている。このことは身体(自然)と脳(都市)の間に 大きな溝があることを示していると言えるであろう。そして、情報化が進むにつれ、 その溝や矛盾と言ったものは拡大し続けて行く。
 私達の身体と脳は、密接に関係しながら成り立っている、その関係を守るために 前述した溝や矛盾を解決するシステムを探さなければならない。

 

 

 

 

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